Wi-Fiルーターのスペックと・実効速度の比較!
ということで、SIM男でございます。
今日は、俗に言う、家庭用としてのハイエンドWi-Fiルーター(2~3万円前後の機種)のスペックと実効速度の比較をしてみました!
実際に3機種購入したので、この実験の為に、7万円近く飛んだ計算になります。笑
今回比較するWi-Fiルーター3機種
今回、比較用に用意したWi-Fiルーター3機種がこちら。
日本を代表するメーカー2社から各1機種ずつ。
そして、昨今、日本のAmazonでも、頭角を現しつつある中国のメーカーから1機種。
それぞれの機種をご紹介していきたいと思います。
Aterm WG2600HP2
NECグループの「NECプラットフォームズ」製、AtermシリーズのハイエンドWi-Fiルーター「Aterm WG2600HP2」
MU-MIMO・256QAM対応のハイエンドモデル。
もうWi-FiルーターやSIMフリールーターといえば、Atermブランド。ぐらい定着してきているブランドですね。
ネットでの口コミや評判も非常に良いのが、Atermシリーズの特徴。
本体の大きさやアンテナの大きさで、Wi-Fiルーターとしての高級感だったり性能感を演出するメーカーが多い中、すべてにおいてコンパクト。
コンパクトにまとめながらも、高性能というのがAtermシリーズの特徴といえるかもしれません。

BUFFALO WXR-2533DHP2
”おそらく”日本のWi-Fiルーター市場シェアNo.1のBUFFALO製ルーター。
(価格.comトレンドサーチによるPV数からの類推の為、実際のシェアは不明。)
そのBUFFALOの中でも、最高の価格と性能を誇るのが、このWXR-2533DHP2
MU-MIMO・256QAMをサポート。
やっぱり、Wi-Fiルーター・NAS・外付けHDDなどで、BUFFALOブランドのイメージが定着しているかと思います。
値段も手頃で評判もそこそこと言ったブランド。
Wi-Fiルーターとかそういうのよくわかんないけど、BUFFALOって聞いたことあるし!という感じで、BUFFALOを選ぶ方も多いのでは無いでしょうか。

TP-LINK AC5400(Archer C5400)
TP-LINK、多くの方にとって、聞き覚えのないブランドかもしれません。
これ、実は中国ブランドです。
「中国製品なら、ちょっと避けようかな…。」と思うかもしれませんし、日本市場では新進気鋭ブランドと言ったイメージ。
しかし、無線LANルーターにおいては、世界シェア45%という世界でもトップシェアを誇るブランドなんです。
ここ最近、日本市場でも徐々に広がりを見せている、注目のWi-Fiルーターブランド。
そのTP-LINKの中でも、ハイエンドモデルとして日本に投入されているのが、Archer C5400。
NitroQAM (1024QAM)・MU-MIMOと言った機能を搭載し、「3バンド計5334Mbps」という謳い文句に目を引かれるモデル。
実際は、5GHzで2,167Mbps(2バンド)、2.4GHzの1,000Mbps(1バンド)で計5,334Mbpsということです。
国内メーカーからの1024QAM対応モデルの発売はいつや!?
実際に、世界シェアトップの実力を覗いてみたいと思います。
最近では、無線業界では、HuaweiやTP-LINKなど中国ブランドの台頭が目立ちますね。

Wi-Fiルーター3機種の実効速度
それでは、早速、肝心要の実効速度に関して、3機種の実力を比較していきたいと思います。
3機種ともに、2.4GHzと5GHzで速度を計測しましたので、それぞれ比較してみます。
今回は、10回ずつ測定して、最高速度・平均速度・最低速度・中央値を出してみました。
回線・測定環境
今回、速度計測に使用した環境は以下の通り。
回線:フレッツ光
プロバイダ: BB.excite(エキサイト光)
タイプ:マンションタイプ
エリア:東日本エリア
コース:200Mbpsコース
(100Mbpsコース、1Gbpsコースもあります。)
測定機器:自作デスクトップPC
OS:Windows10
CPU:Core i7 7700k
メモリ:16GB
無線子機:ASUS PCE-AC68
設置環境:室内。見通しの良い場所に親機と子機を設置。距離5mほど。障害物は机と椅子のみ。
WG2600HP2の実効速度
WG2600HP2での速度計測の結果がこちら。
WG2600HP2 | 5GHz速度 | 2.4GHz速度 |
---|---|---|
平均速度 | 172.99Mbps | 46.15Mbps |
最高速度 | 242.74Mbps | 64.73Mbps |
最低速度 | 101.40Mbps | 32.15Mbps |
1回目 | 198.09Mbps | 32.15Mbps |
2回目 | 195.71Mbps | 64.73Mbps |
3回目 | 148.09Mbps | 42.78Mbps |
4回目 | 242.74Mbps | 39.34Mbps |
5回目 | 165.97Mbps | 43.95Mbps |
6回目 | 206.78Mbps | 42.82Mbps |
7回目 | 144.59Mbps | 50.03Mbps |
8回目 | 124.64Mbps | 49.59Mbps |
9回目 | 101.40Mbps | 54.10Mbps |
10回目 | 201.84Mbps | 42.00Mbps |
WXR-2533DHP2の実効速度
WXR-2533DHP2での速度計測の結果がこちら。
WXR-2533DHP2 | 5GHz速度 | 2.4GHz速度 |
---|---|---|
平均速度 | 16.35Mbps | 27.83Mbps |
最高速度 | 41.64Mbps | 35.09Mbps |
最低速度 | 3.74Mbps | 12.90Mbps |
1回目 | 15.59Mbps | 34.34Mbps |
2回目 | 41.61Mbps | 33.34Mbps |
3回目 | 3.74Mbps | 15.73Mbps |
4回目 | 16.03Mbps | 20.35Mbps |
5回目 | 8.18Mbps | 26.82Mbps |
6回目 | 8.94Mbps | 34.77Mbps |
7回目 | 19.12Mbps | 35.09Mbps |
8回目 | 6.15Mbps | 31.39Mbps |
9回目 | 30.18Mbps | 33.60Mbps |
10回目 | 13.94Mbps | 12.90Mbps |
TP-LINK AC5400の実効速度
TP-LINK AC5400(Archer C5400)での速度計測の結果がこちら。
Archer C5400 | 5GHz速度 | 2.4GHz速度 |
---|---|---|
平均速度 | 75.09Mbps | 53.68Mbps |
最高速度 | 197.62Mbps | 83.43Mbps |
最低速度 | 3.98Mbps | 31.53Mbps |
1回目 | 3.98Mbps | 49.64Mbps |
2回目 | 24.28Mbps | 83.43Mbps |
3回目 | 84.34Mbps | 59.21Mbps |
4回目 | 49.17Mbps | 48.00Mbps |
5回目 | 197.62Mbps | 63.39Mbps |
6回目 | 87.45Mbps | 48.85Mbps |
7回目 | 145.65Mbps | 47.75Mbps |
8回目 | 8.55Mbps | 72.07Mbps |
9回目 | 83.53Mbps | 31.53Mbps |
10回目 | 66.28Mbps | 33.93Mbps |
ハイエンドWi-Fiルーター 実効速度比較ランキング
3機種の結果が揃いましたので、
平均速度で実効速度のランキングを発表します。
平均速度ランキング 5GHz編
1位:Aterm WG2600HP2
2位:TP-LINK AC5400
3位:BUFFALO WXR-2533DHP2
平均速度ランキング2.4GHz編
1位:TP-LINK AC5400
2位:Aterm WG2600HP2
3位:BUFFALO WXR-2533DHP2
実売価格ランキング
コスパを考える上で重要な、実売価格に関しても比較してみます。
1位:16,500円前後(WG2600HP2)
2位:18,000円前後(WXR-2533DHP2)
3位:30,000円前後(TP-LINK AC5400)
上記の価格は、記事執筆時点のものです。
ルーターの速度比較をして感じたこと まとめ
どのWi-Fiルーターにおいても、2.4GHzよりも5GHzの方が最高速度が速いというのは定説どおりの結果となりました。
しかし、BUFFALOのWXR-2533DHP2に関しては、5GHzの平均速度よりも2.4GHzの平均速度が上回るという逆転現象。
5GHz接続での不安定感が目立つ結果となりました。
また、子機との相性等あるのか分かりませんが、5GHzでの最高速度も伸び悩み、この金額帯のルーターとしては不満の残る結果になりました。
Aterm WG2600HP2に関しては、レビュー・評判どおりの安定感。
未知数だった、TP-LINK AC5400に関しては、なかなかええやん!という結果に。
しかし、実売価格を考えると、WG2600HP2のコスパが最高ですね。
TP-LINK AC5400に関しては、WG2600HP2の2倍近い金額感であることを加味すると、コスパの面では難ありかもしれません。
ただ、今回検証した3機種の中では、唯一のNitro QAM対応モデルでもありますので、原価面からすると価格が少し高いのは仕方ないのかもしれません。
最後に、
今回の測定において、親機からの距離別での通信速度や電波強度等の測定はしておりません。
その辺での各機種間の電波・アンテナ性能の違いなどに関しては、今回の測定では比較できませんので未知数です。
WG2600HP2のコンパクトな筐体に搭載されたアンテナでは飛距離が短いかもしれませんし、TP-LINK AC5400のゴツい8本アンテナであっても、意外と全然電波飛ばないかもしれませんし、その辺は全く未知数です。
Amazonレビューをご参考にどうぞ。笑
Amazonレビューでの評価点の比較
ちなみに、Amazonでのレビューの評価点は以下の通り。
上記の評価・レビュー数は、記事執筆時点のものです。
AC5400の電波強度に関して
ゴッツイアンテナ8本搭載が特徴のAC5400ですが、Amazonレビュー上で、電波強度に関してかなり詳細なレビューが投稿されています。
見通しの良い空間で50m/100mでのRSI値(電波強度)の測定結果を2.4GHz接続・5GHz接続、それぞれで公開されています。
電波強度や親機から離れた場所での通信の安定性について不安な方は、こちらのレビューを参考にされると良いと思います!
電波強度改善に。RC造にオススメのPLCアダプター
ルーターの速度の話から脱線しますが、
通信速度の改善・電波強度の改善という意味で補足的な記事です。
無線の通信環境が悪いと、当然ながら、良いルーターを使えど速度は改善されませんし、ご自宅の無線通信環境を見直すことで、ルーターを買い換えずとも、実効速度が改善できるケースがあります。
接続の安定性や電波強度に影響を与える要因といえば、障害物云々もそうですが、そもそも家が鉄筋コンクリート造だったりすると、壁や天井などに使われているコンクリートと鉄筋による電波の遮蔽がそこそこ起こります。
そのような家にお住まいの場合や、主に利用する部屋での電波強度が弱い場合などには、Wi-Fiルーターの買い替えというのも当然一手ではあるのですが、PLCアダプターの導入も一つの策。
PLCアダプターとは?使い方と仕組み
PLCアダプターとは、電力線を利用した通信を実現するアダプターで、宅内に配線されている100Vの電力線にデータを乗せて通信してしまおう!というもの。
2個1セットで使用します。
まず、1個目のPLCアダプターを1階のルーター近くのコンセントにつなぎ、2個目を3階の寝室のコンセントに接続します。
この2つのPLCアダプターは壁裏や天井裏に配線されている100Vの電力ケーブルを介して、接続されデータ通信ができるようになります。(スゴイ!)
・利用イメージ
今までは、無線LANルーターを1階に設置していたこと、そして家が鉄筋コンクリート造であることから、3階でのWi-Fi通信が絶望的だったが、PLCアダプターを使用することで3階での通信環境を改善ができた!
実際、PLCアダプターには、無線通信の機能はついていません。
PLCアダプターは、Wi-Fi子機でもWi-Fiの中継器でもなく、あくまで電力線をLANケーブル代わりにしてくれるものです。
なので、PLCアダプターには、LANケーブルを差し込むソケットしかありません。
LANアダプターが付いているだけですので、3階で無線を使用したい場合、1階にルーター+PLCアダプター、さらに、3階にも、PLCアダプター+ルーターが必要となります。
1階~3階を有線で接続するようなイメージですね。
PLCアダプターの実売価格と評価
こんなに便利なのにマイナーなPLCアダプター、
実売価格5,000円~10,000円程度です。
もし、ご自宅の通信環境が良くないのであれば、PLCアダプターを導入してみるのもアリかと思います。
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